羽生田たかしWEB通信 7号

2019年6月5日

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    羽生田たかしWEB通信7号
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 5月23日は「難病の日」でした。2014年のこの日に「難病法」が成立したことを契機に、患者さんやその家族の思いを広く国民に知ってもらう機会として、登録されたものです。来年はこの法律の見直しの年にあたります。法制化によって新たに浮かび上がった課題もあり、今後は現場の声をしっかりと聞きながら、「治療を続けながら社会で活躍する」という基本政策に沿った改正に全力で取り組む所存です。
 
 さて今回は私が活動に関わっている難病問題の一つであります「小児脳幹部グリオーマ」についてお話させていただきます。この疾患は脳幹部内部に発生する小児腫瘍で、3歳~7歳くらいの幼児に多く、小児脳腫瘍の10%程と言われております。まだ治療方法はおろか病気の解明もままならず、内斜視やふらつき等が兆候です。専門医も大変少なく病名が分かるまでに大変な時間と苦労そして情報不足が一番の問題であります。
 この疾患は1年内の死亡確率が50%程度といわれ、治療後の生存期間も1年弱ほどで、5年生存率は2%程です。専門医にようやくたどり着いても、診断がつく頃には同時に余命宣告を受けるほど、大変進行が早く症状が刻々と変化する小児慢性特定疾患であります。
 また、生検術を受ける事が難しい場所に腫瘍ができ、それが故、なかなか病気の解明も進まないのが現実でありますし、保護者においては気持ちの上でお子さんの病気を受け入れられず、病の進行速度に対応が追い付けないケースも多くあります。
 小児脳幹部グリオーマの会(glioma-net.com)の方々にご縁を賜り、要望を頂き、とにかくこの疾患のことを広く知ってもらう事から始めるという活動にかかわりました。
 当時の塩崎恭久厚生労働大臣には、大切なお子さんを亡くされた皆様と要望に伺いました。余りにも早い進行性の為、障害認定が追い付かないことや、進行度合いにより介助に必要な機器も間に合わない、何より小さな子供ですので、親が常にそばにいてあげなければならず、普段の生活に必要なことを優先するため、申請に行くのもままならない等々、大変悲しい記憶にも関わらず、自分達が苦労した思いを後人にさせたくない、という一心でお話をしていただきました。家族の皆様が何をさておき、この病気を知ってもらうことからはじめるという思いに目頭が熱くなりました。本当は治療法や研究を確立して欲しいのが一番のはずですが、とても現状がそこまでも至ってない状況がもどかしく、また及ばぬ力に自分自身の非力を悔やみました。
 その後、2回のシンポジウムを開催され、私も参加をさせて頂いております。本年も3回目のシンポジウムが予定されていると伺っております。色々な苦しい実体験を、ありのまま伝えて頂きました「小児脳幹部グリオーマの会」の皆様に改めて、私も一緒に今後も活動に取り組んで参ることをお誓いし感謝と、ご苦労、ご努力に対しまして、敬意を表します。
 
 この病気以外にも難病、難治の疾患は多くあり、特定疾患の指定を受けられていないものも数多くあります。それぞれの疾患にはそれぞれの苦労と諸課題があります。急性のもの、慢性のもの、治療法がないもの、治療方法があっても完治ではなく生涯にわたって抱えてゆくもの、そして何よりも今なお原因が判明されていない疾患等々、多くの状況があるのが事実です。
 ひとつひとつの疾患に、本当の意味での光があたり治療法や研究が進むこと、そしてイノベーションの進歩により、画期的な新薬や治療法が確立されるその日まで、私も医療業界を代表する国会議員の一人として、しっかりと取り組んで参りたいと考えております。

参議院財政金融委員会 理事
自民党厚生労働部会 部会長代理
医師の働き方プロジェクトチーム 座長
参議院議員 
羽生田 たかし

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 すべての人にやさしい医療・介護を
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