羽生田たかしWEB通信44号

2021年7月8日

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羽生田たかしWEB通信44号
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【コロナワクチン不足の報道に関する見解】

 新型コロナウイルス感染症の最前線で治療に当たっておられます医療従事者の皆様、またコロナ以外の全ての疾患に対し地域医療を懸命にお支え頂いております医療関係者の皆様に心より感謝と敬意を表します。
さて、ここ数日ワクチン不足についての報道がなされております。私の元へも「ワクチンが手元へ届かず2回目の接種が行えない」また「予約を断らねばならない」という相談が多く寄せられており、医療現場には現実にワクチンが届いていない状態にあります。
これに対しては、国からワクチンの届いた地方自治体や基幹施設において、ワクチンの偏在や配送業務のボトルネックが発生していないか、今一度再点検する必要があると思っております。なぜなら国からの供給分と接種回数に大きく乖離があるためであります。
当然ながら、理想的に廃棄なく全てのワクチンを使いきれる訳ではありませんが、世界中がこのコロナワクチンを求めている状況で、国内の偏在や余剰をチェックせずに更なるワクチン確保のみを主張することは合理的ではありません。世界でも貴重なワクチンでありますので、無駄にすることなく接種を望む国民に届けることが出来るよう努力したいと思います。
根拠数ですが、国からは(1バイアル5回接種として)4,384万人が2回接種できる分が地方自治体や基幹施設に対し提供されます。加えて、医療従事者の合計480万人に二回接種が終わっているとされております。
住民への接種(高齢者は7月末終了を念頭に)供給は、第10クール分までの計画を発表しており、第1クールが4月5日の週からはじまり現在の第9クール7月5日~12日の週にあり、残す第10クール7月19日~26日の週に10,600箱で、10クール終了時点で89,941箱が発送となります。
因みにこれも公表されている数字ですが、ファイザー社ワクチンは1箱195バイアル(1バイアル5回接種で975回分・6回接種で1,170回分)であります。
第10クール配布終了地点で1バイアル5回と仮定しても975回分×89,941箱となり、合計87,692,475回分です。単純計算で43,846,237人分となります。すでに終了した480万人医療従事者と合わせると4,828万人超分ということになります。
さらにモデルナ社のワクチンは別計上であり5000万回分が供給される見込みで、すでに自衛隊の大規模接種会場等で使用されています。
単純計算とはいえ、これだけの数字に対して官邸のホームページで公開されている接種回数は7月6日時点で52,643,860回とされており、モデルナ社を含めないファイザー社のみで考えても3500万回分程度は在庫があると考えられています。
でも現実に現場にワクチンは届いておりません。報道では国が責められ続けておりますが、国は10クール(10,600箱)を除く本日現在で9クールまでは出しています。
7月6日に河野大臣は8月9月も2週間ごとに1万箱(1,170万回分)を配分すると発表されました。実に4,680万回分(約2,340万人分)であります。
地方分権がさけばれ三位一体改革の名のもと地方に権限を委ねたことはお忘れでしょうか。今一度地方自治体はワクチン総点検をし、偏りがなくなるよう、そして国民に1日でも早くワクチンが届くようご尽力頂きたいと思っております。
また、全国の医師会の先生方には今一度行政に対し、強く供給ワクチンの在庫と遍在をご確認して頂き、尚一層の接種推進のご協力をお願い申し上げます。
私も今月地元群馬県にてワクチン集団接種会場にて執務に出る予定であります。執務終了後には実際の集団接種会場での状況をメルマガにて報告したいと思います。
懸命に地域医療の現場をお支え頂いております皆様に感謝を申し上げます。

参議院議員
羽生田 俊

 

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すべての人にやさしい医療・介護を
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